道6
2013/06/20
ズキズキ
いや、
ビリビリ、ヒリヒリ?
お尻どうなってるか、確認するのが怖い。ひーーーん。ズキズキするよう。
「お説教で済ませようと思ったのに、返事もちゃんと出来ない学習能力の低い子は
お仕置きされて当然だよな?」
ビクッ。
心の中を見透かされたみたい。
ソファーにうつ伏せになって、お尻タオルで冷やしているとはいえ、
顔をあげる元気もでない。
だって、痛い。
そりゃあ、私が悪かったんだけど、
だけど、だけど、私だって、いくら何にもできないオミソだって、
一応口で注意されたら反省だってできるし・・・。なんて思っていた所だった。
立て続けに3連続でお仕置きされる私って、
どんだけやらかしてるんだろう。
嫌われてないかなあ?
ものすごく叱られちゃった。
ああ。なんか泣きそう。
「すねてないで、ちゃんと反省してもらわないとな」
してるもん。
反省してるもん。
「俺は、常に皆が安全な場でレッスンができるように心がけてるし、それが自分の役割だと思ってる」
「ふわふわ、集中していない空気を出したら、それが感染する事だってある」
「わかるな?」
「はい」
「ごめんなさい」
「すみませんでした」
そのうち分かる。本当のプロは、恐ろしい集中力でそんな些細な事は本当は気にならない事も。
だけどその体験が無い、今の彼女には駄目だとしか教えようがない。
「食事にするぞ」
痛くって、動きたく無いなああ・・・
もっと優しくして欲しい。ああああ。
「メシ抜きにするなら、片づけるぞ」
「やだ」
「一緒に食べますー」
と言ったはいいけど、椅子に座るの辛い。
椅子とお尻の接してる面っていうの?そこがもう、おもいっきり主張してきて、
お尻が痛くて、気になって仕方がない。
「行儀が悪い」
「はい」
そうは言ったって~~~
苦行だよ。
はあ。ズキズキと変な痛さは消える事無くやってくる。
「どんなに、痛くっても、可愛そうな位叩いたとしても、それでも悪い事したらその場で叱るからな」
「はい」
はいって言っちゃったけど、やだよぅ・・・。
「私、ドジばっかりで、なんか、もう、自信無いです」
「でも、ここには置いて欲しいです」帰れって言われたら大変だから慌てて付け加える。
「どんな自信があったのか、後で考えてみたらいいのかもな」
謎のようなアドバイスが食後気になって、ベットにうつ伏せになりながら考えてみた。
私、何かに自信があった事ってあったかなあああ?
悲しくなってくる。
自信なんて元々なかったのかも。
それなのに、なんでここに来ちゃったんだろう?
衝動に駆られて、なんだかどうしても会いたくって、どうしても側で見ていたくって、
我儘押し通してきちゃっただけ。
才能がある訳でもないし、
目標がある訳でもなかった。
私、これからの人生、何をどう、生きたらいいのだろう・・・。
どよーんとなって、
気落ちしたまま、お尻の痛さも気になりながらも、いつの間にか寝てた。
朝、直紀さんに開口一番、
「どんな事が浮かんだ?」
って言われたんだけど、本当にもう駄目だって思えて、
思わず、涙がぽろぽろこぼれちゃった。
泣きだしたら、気が張っていた状態からプツンと糸が切れちゃって、
もう、自分で訳分からなくなっちゃって、しばらく、ぐずぐず泣いてた。
散々一人で泣いたら、なんだか気が晴れて、恐る恐る顔をあげて見たら、
直紀さんは、コーヒー飲みながら、黙ってそれとなく、見ててくれたみたい。
「泣いたりして・・・」「ごめんなさい」
恥ずかしい。私。
「自分には何もないって思ったら、急に悲しくなっちゃって」
「何も無い事は無いよ。見つかってないだけだと思う。
だけど、自分を痛めつけるのは駄目だ。それじゃあ、宝物も見つからないからね」
「もし、出来る事は無いと思うなら、後はプラスしていくだけだから、気が楽でしょ?」
あれ?不思議。そうかもって思える。
「僕が叱ったとしても、それは、減点している訳じゃないから」
「何が悪いか、わかるまでは、厳しく躾けるけど、わかったなら、もうそれでいい」
なんか、良く分からないような、わかるような・・・
厳しく躾けるっていうフレーズは聞き流そう。そうだ。そうしよう。
「今は、悪いと思った時でも、ちゃんと反省はできないみたいだからね。
分かるまで何度でもお尻叩いて教えるから」
聞き流そうっていうのは、心のなかで呟いただけなんだけど。
もう。やだーーーー
「ここにいる間、僕の言葉は絶対」
「シンプルでしょ?」
つまり、悪い事して反省しないような私には、お仕置きが必要と言う事を言っているよね?この人。
「押し問答するつもりないから。朝ごはんにして、さっさと支度!」
「はーーい」
そうは言っても、さり気なく気にかけてはくれてるんだよね?
だって、どうでもよかったら、叱ったりしないよね?
直紀さん、ものすごく忙しい人だもんね。
まじで、痛い。
翌日でも椅子に座ると痛いんだけど。
手加減とか、優しさのかけらもお仕置きには無い。この人。
お仕置きは全力じゃなくていいのに。
ちょろっとで、十分なんだけどな。
はあ。お尻がそれにしても、なんだかなあ。
ふとした拍子に痛くって、忘れようにも、あの怖さは忘れられないようにできてる・・・。
恐るべし。
~蓮の花~