道4

2013/06/12

「おはようございます」

 

どれくらい怒ってるのか、恐る恐る顔色をうかがうと、いつもの通り、

普通。。。

 

大丈夫かな?これなら

 

緊張しながら、朝ごはんを食べて、食器洗ってたら

 

「おいで」

「お仕置きするから」

 

って、いきなり!!

 

固まる。

 

固まりながらも、返事は条件反射で小声でしてた。

 

「はい」

 

やっぱり、お仕置きはあるんだよね。

でも、あんまりもう怒ってないなら、あんまり痛くないといいんだけど。

軽く、ペチペチっていう位に、さらりと終わるといいんだけど。

 

振り向いたその顔に、はっきり、嫌ですって書いてあって笑いそうだ。

しょうがないな。

 

「お酒は皆が飲んでても、お前はソフトドリンクだ。わかった?」

「大人がいいじゃないかと言っても、飲めない体質だからとか言って、断る事」

「わかった??」

 

「はい」

 

「俺に隠し事はしない事」

 

「はい」

 

「膝においで」

 

そろりそろりと、膝の上に乗る。

スエットが下ろされ、パンツも当然下ろされる。

 

「昨日、叩いてるから、ちょっと痛いけど、我慢な」

 

って、ちょっとじゃない!!!

 

「いったーーーい」

「いや。いや。痛い。痛い」

 

「やああ。昨日の所、痛い」

 

「直紀さん」

「痛い」

 

「痛い。やだ。ごめんなさい」

 

「痛い。痛い」

 

「悪い事したら、お尻にどれだけ悪いことだったかわかるまで、たっぷりお仕置きする。わかった?」

「わかりました。もう絶対にしないから」

 

『絶対に』って、そんなに簡単に降参する台詞・・・。笑って力が抜けた。

まあ、最初だしな。

 

「じゃあ、後3回我慢」

 

そういって、お尻の下の方を3回。

いちいち、痛がってたが、それで終わりにした。

 

お説教はたっぷりしたし、いつまでもネチネチとするのは趣味じゃない。

濡れたタオルを置いてやる。

流石に痛いらしく、うつ伏せで肩に力が入ったまま固まってる。

 

どうも、振付師という職業病から、体のどこに力が入っているかに

目がいってしまう。

 

「よし、じゃあ、10時にはスタジオだからな」

「自分でお尻が大丈夫だと思ったら、支度しとけ」

 

「はい!!」

 

やった。連れていててくれる!

 

ワンコ急に元気だな。よしよし。

つい頭をなでたくなる。

 

でも、ここは真面目な顔。

本人はこれで、俺の言う事はちゃんと聞かないと叱られるという事もわかっただろうし、

宣言した事はかならず実行されるという事もわかったはず。

 

若いさゆえっていうのは百も承知。厳しくし過ぎるのも・・・と思う反面、

自分の中で、悪い事したとちゃんと意識できるようになってもらわないとな。

 

ルールがあるようで、本人次第というこの世界。

自分が基準でちゃんと考えていないと、飲まれて苦しくなる。

俺の尖ってた若かりし頃は、自分の身をあれで守ろうとしていたのかもしれない。

 

人それぞれのやり方があっていいはず。

 

ワンコは俺の所を自分で選んだのだから、自分で去る事もちゃんと選べるはず。

 

それまでの間、俺は俺のやり方で誠実に向き合いたい。