道12

2013/08/04

翌朝、

 

朝ごはん終わってからかと緊張したものの、何も直紀さんは言ってこない。

 

どうしよう。

 

***

彩花がビクビクしているのがひしひしと伝わるけれど、

今回は自分から言わせるつもり。自分から言うという事が出来なければ

悪さしてもバレなければそれでいいと言った、反省しないような癖は抜けない。

俺の監督下でそれは許されないという事を学ばせる為にも、自分から言わせるつもり。

 

 

 

***

直紀さんがなにも言わないから、気まづい。

本当は、半年間どうだったか、そんな話をしたいのに。

たくさん、話を聞きたいのに。

あああ。どうしよう。どうしよう。

お仕置きするっては言ってたから、お仕置きがなしになる事はないんだけど、

なんで、何も言ってくれないんだろう。

 

 

 

「私、直紀さんいなくって、寂しかったです」

 

「ん?」

 

「寂しかったのに、帰って来たのに、話もできないなんて、悲しいです」

「お仕置きすんだら、話し、して欲しい」

 

私の精いっぱいの勇気

 

「じゃあ、お仕置きする?心づもりできてるのなら、膝においで」

 

精いっぱいだったんだろうな。あれで、

俺が膝においでと言った時の緊張した顔を見ればわかる。

 

 「いない間、これでもがんばってたんだよ。私」

彩花は時に、本当に天然に心に響くストレートな表現する時があるけど、自覚あるのかな。

そんな事言われたら、叱れなくなる。

 

「はいはい。じゃあ、膝の上で、大人しく反省できるわけだ」

そうは言っても、お仕置きする時には、一切情にほだされるつもりは無い。

 

「自分で下着下ろして、膝においで」

 

!!

 

「や。そんなの無理」

 

「言う事聞けない子だった罰だ」

 

「言われた事はちゃんとやれるようになるまで、お仕置きは終わらないから」

 

ぎゅっと目をつぶって、スカートの下に手を入れて下着を下ろす。

必死でスカートでお尻を隠しながら、膝の上乗ってみる物の、そんなのあっという間に

捲くられちゃう。

 
自分でしなかったら、一生お仕置きが始まらないのは目に見えてたから頑張ったけど、

恥ずかしい。

 

わかっているけれど、わかっているけれど、

 

なんでお仕置きなのーーー。

 

パチン パチン

 

「わかるよ。嫌なの。でも、嫌なのに、なんで言いつけ守れなんだろうね?」

「守らなくっても良いと思ってるからだよね?」

 

「ち、違う。違う、違うよ」

 

「違わない」

 

 

痛い。昨日の痛さがよみがえる。

そこじゃない所叩いてくれたら、いいのに。

 

その、一番痛い所、昨日一番多く叩かれた辺りを、やっぱり叩かなくちゃ駄目なの?

逃げても、そこにばっかり手が下ろされる。

 

「お酒、飲んだって、昨日何で正直に言わないの?」

 

「言ったら怒る・・・から」

 

「言わないと、もっと怒られる事、覚えておこうな」

 

「そうでしょ?」

 

パチン パチン

 

返事なんて絶対にしないと思ったけど、返事するまで手が止まらないのだって本当は知っている。

 

「はい」

 

なーんにも、この人には敵わない。

 

私だってと思ってちょっとは、成長したつもりになってたけれど、

所詮、直紀さんの方が数倍、見ている世界が違うし、責任も違うんだろうな。

 

つり合いたいのに、

 

どんどん遠くに行っちゃう。

 

ひっく。ひっく。

悲しさと、痛さで押さえきれない涙。

 

直紀さん、すすり泣き始めたら、「あと10回」って言ってくれて終わりにしてくれた。

 

「メール、たくさん、ありがとな。返事あんましできなかったけど」

 

 

痛かったから泣いてたはずなのに、感情が爆発して、涙がぽろぽろ。

どうして、時々、優しい事言ってくれるんだろう?それも不意に。

想像もしてない言葉に、めったにない言葉に、感情が爆発する。

 

ずるい。

 

勘違いするよ。

 

ずるい。ずるい。

 

直紀さんのが、私を置いてどっかに行ってしまいそうで不安。

私は一人になったらどうしたらいいのって、

すぐに不安になってしまう。

違う世界が、直紀さんにはある。

 

「メール、あれだけできるんだから、遅くなったりする予定があったりしたら、報告できたよな?」

 

私だけじゃなくって、たくさんの仲間がいる。

 

今回のように半年じゃなくって、そのうち何処か別の世界へ行ってしまうかもしれないよね。

 

そうなったら、一人ぼっちの私は、また一人になる。

そうなったら、私をちゃんと、見ててくれる人はいなくなっちゃうね。

 

自分で悪かった事反省しなさい。って言われるけど、

自分だけだったら、ここまで、ごめんなさいっては思わないで、あーあ位にしか思わないよ。

それなのに、それでも、いつかは、私を置いてどっかに行っちゃうのかな。

 

 所詮他人だものね。

 押しかけ居候だもの。

 

そうだよね。

 

依存したらダメなのわかってるのに、

目の前に直紀さんがいると、私の心は直紀さんばかりになってしまう。

一人の男性として、あまりにカッコいい。

 

 

「手加減すると、返事もできなくなるんだな」

 

「もう一度膝においで」

 

ああ・・・・。

 

嘘であって欲しい。この展開。