直紀さんの振り付けを見ている間は夢中になっている。
直紀さんが踊って見せる姿は、そのラインが本当に美しくって引き込まれてしまう。
あっという間に日はすぎて、もう年末。
私はこれから、『ナニモノ』になれるのだろう。
だいたい、私の目指してる事ってなんだろう。
オーディション結果は芳しくなく、希望の役は激戦とはいえもらえなかった。
直紀さんの動きを見ていると、そんな滅入る現実を一瞬の間忘れていられる。
どんな時でも一生懸命やるだけだと思って頑張ろうとするけれど、
やっぱりオーディションに通らないというのはショック。
何が好まれない原因なんだろう?って考えちゃう。
スタジオから駅に向かう道を歩いてると、
「ちょっとだけ話聞いてもらえますか?」と声をかけられて、
何だろう?と振り向くと、胡散臭そうな笑顔の男性。
立ち止まったのがいけなかった。
矢継ぎ早に話しかけてこられて、戸惑う。
「モデルとかしてます?」
敬語調だけど、軽い。
私が返事しようとしまいと、関係ない。むしろこちらの返事はまったく待たずにどんどん話しかけてくる。
なんとなく曖昧に返事して、振り切ろうとするのに、
話を切るタイミングが見つからない。
「どこか事務所契約してます?」
「そういうのは・・・」
本当にしつこくて、逃げようと思ったんだけど、名刺を差し出されて、
「朝から一人も話聞いてもらえなくって、助けると思って事務所まで来てもらえないかな~?」
・・・
「でも・・・」
「もし、事務所に一緒に来てくれて、5分だけ話を座って聞いてくれたら、俺、今日の仕事成果としてカウントされるんだ」
「ちょっとだけだから、一緒に来てもらえたりしないかな?」
「スカウトの成績が悪くて、首になりそうなんだ」
「え?首になっちゃうの?」
「わ。助かる。5分座っててくれたら大丈夫」
行くとは言ってないんだけどな・・・。
でも本当に、ちょっとだけでいいのなら・・・。行ってもいいかな。
「まじで、助かる。ありがとう」
勢いに釣られて歩き出そうとしたら、腕掴まれた。
「こら!帰るぞ」
「え?直紀さん?」
「どこ行く気だった?」
低い声でそういわれても、紹介するほどこのスカウトの人の事知らないし。
名刺を見せると、
「すでに事務所に入っているので、失礼させていただきます」と怖い声。
なんか、まずい。やらかしちゃった感じ。
レッスン場まで車で来ていた直紀さんに一緒に帰るぞと言われたけど。
とにかく気まずい空気。
嫌だなって思っていたら、直紀さんと一緒にいた親友の吉沢さんが直紀さんから突然車のカギを取り上げて、
『俺が運転する』といってさっさと運転席へ。
「お前・・・」
「怒って運転していいことないだろ」と言われた直紀さんがぶ然としながらも助手席に座る。
私は必然的に後部座席へ。
こんな時に直紀さんに物を言えるのは、さすが親友の吉沢さん。
重苦しい車内の空気。
直紀さんシートベルトするなり、「家に帰ったら、荷持まとめて明日田舎に帰れ」とだけ言ってあとは黙り込んじゃった。
「おい、直紀?」
「吉沢は黙って運転」
お仕置き・・・だよね?とは覚悟して車に乗ったけど、
え?え?田舎に帰れってどういう事?しばらく帰って反省しろって事?
「あ。あのそれは、どういう意味でしょうか?
「言葉の通りだ。もうここには置いておけないから、田舎に帰れという意味だ」
なんで?一方的に帰れっていう言葉だけで、田舎に帰されるなんて耐えられない。
「まとめきれない物は引っ越し業者に頼んで全部送り返すから、すぐ必要なものと貴重品は自分で持って帰れ」
ひぃ。。。呼吸が止まるレベル。
「直紀~、話を聞いてやれよ」
「吉沢は口を出さないでくれ」
二人の会話が頭に入らない。むしろ頭が真っ白。目の前真っ暗。
「直紀さんは本気でしょうか?」
「冗談で言う話か?」
どうしよう。どうしよう。
本当にここに居るのは駄目になっちゃうの?
なんて言っていいのか分からない。言葉が見つからなくて、でも状況理解できなくて、
ぐるぐると、『どうしよう』と思っていたら、家についてしまった。
車を止めると、「吉沢、助かった」とさっさと車を降りる直紀さん。
「ちょっとは大目にみてやったらどうなんだ」
「それはできない」
やれやれというような表情で吉沢さんは差し出された手に車のキーを乗せて、
そのまま、帰ってしまった。
えーーーん。
なんか、どう切り込んでいっていいのか全然わからない。
『なんでもするから、ここに置いてください』
と頼んでみたけれど、返事はつれなくて、「そういう問題じゃない」としか言われなかった。
「ごめんなさい」
「部屋に行って、とっとと荷造りしろ」
「まって、直紀さん、ちょっとだけ話させて」
「必要ない」
直紀さん、本当に?本当に私家に帰されちゃうの?
一切、話を聞いてもらえないなんて。
「泣いてないで、さっさと部屋に行け」
ガチャっと玄関がいきなりあいた。
ずかずかと入ってきたのは吉沢さんだったから驚いた。
「直紀、コーヒー買ってきた」
「吉沢、お前はお茶に呼ばれてない」
「車運転したんだぞー。休憩させずに帰す気か?」
お節介な吉沢め。
俺が相当怒って、怒った勢いで彩花を田舎に帰すと言ってるのを心配してるのだというのはすぐわかった。
「上がっていいなんて言ってないぞ」
「許可もらって上がったことないしな」
「彩花ちゃんを泣かしてるじゃないか!お前は本当にデリカシーゼロだな」
「わかった、わかった」
「吉沢の好意を無下に断るのもなんだしな。まあ座れ。彩花もそこに座れ」
やれやれというような表情だけど、直紀さんがソファーに座ったからそのそばに行く。
吉沢さんに、涙見られちゃったか。
「家に帰されちゃう理由ちゃんと理解しないで、荷造りはできないです」
床を見てボソボソっていう声になってしまったけど、もう一度お願いする。
「言ってあったよな?スカウトと名が付くやつが近づいてきたら、そのままついていくのは絶対にダメだって」
・・・
「大変なことになる可能性があるから絶対について行くなと言ってあったよな?」
「・・は・・・い」
「何かあってからじゃ遅い」
「だって、あの人仕事が無くなっちゃうっていうから!」
(黙ってるのなら、座ってていいと言われたから、口挟むつもりはないが、
おいおい。彩花ちゃんそれは余りに人が良すぎるぞ。あの男の口からでまかせ本当に信じたのか?)
「いいわけじゃなくて、返事は「はい」だろう」
「すみません」
「嘘かもしれないだろ」
(完全に嘘だろ。それは直紀が正しい)
「断れなかった自分の意志の無さの言い訳にするんじゃない」
(手厳しいな、直紀は。俺が怒られてるわけじゃないが、首がすくむ。)
「簡単に信用する前に、俺と約束したことを守るという信頼関係の方が大事なんじゃないのか?」
びくっ
あ・・。私、取り返しのつかない事した・・・。
直紀さんを信頼している。
絶大なる信頼を寄せてるのに、自分の浅はかな行動が、関係性を壊すようなことをしたって事、わかってなかった。
「彩花の身に何かあってからじゃ遅い」
静かな声でそういう。そう。本当に何かあってからじゃ遅い。
「言われた守らずに、向こう見ずに危ない事をするのなら、俺はここに置いておく上で責任が取れない」
・・・
「ごめんなさい」
「何かあってからじゃ遅いんだ」
「もちろん、約束守らなかった彩花が一番悪い」
「そして、身の安全が保障できないようなことを勝手にするのなら、俺はここには置いておけない」
「直紀、それはあまりに短気だろ?」
「吉沢は口挟むなよ」
「二度と許可なくついて行ったりしないから、ここに居させてください」
声が震える。泣きそうなのを必死にこらえるけれど、涙が零れ落ちる。
「東京に居たい」
「彩花ちゃんだって反省してるじゃないか」
「だから、吉沢はあっちで黙って座ってろ。さっさとコーヒー飲んだなら帰れよ」
「まだ飲んでない。俺猫舌だから、口もつけてない」
「お前が口挟むと話が混乱するだろ」
「直紀がカッとなって、短気を起こしてるみたいだから、口は挟む」
「俺は冷静だ」
「東京にいるのは彩花の自由だし、それは俺が制限することじゃないから、他に住むところ見つけるのなら、そうすればいい」
「家に帰らず東京にいる選択するのなら、俺の目の届く範囲をうろつくのは禁止。スタジオは出入り禁止だからな」
絶望的。完全にシャッター降りてる・・・。
「直紀さん、ごめんなさい」
「彩花ちゃん、謝ってるじゃないか」
「一切受け付けない態度じゃなくてさー、チャンス与えてやれよ」
吉沢め。本気で邪魔する気だな。無視だ。無視。
「あの人の仕事が無くなるって聞いて、断れなかった」
「彩花は、自分の身の安全と、人のウソと、俺の言いつけ守るのと、何を優先するんだ?」
「自分の身の安全が一番です」
「次は?」
「直紀さんの言いつけ守る」
「次は?」
「無いです」
「それなのに、なんできちんと断らない?」
ぴしゃりといわれたのが、怖かった。
そして、私は単に田舎に帰されないために、直紀さんにしつこく絡んでいた自分自身にハッとなった。
「ごめんなさい」
「あの男は口からでまかせ言い続けてるタイプだろ」
「そんなの、分からなかった」
(んー。だから彩花ちゃん、あのスカウトの話は嘘だと思って聞かないとという話だから。
謝れるのは偉いが、ここは、俺も直紀の意見と同じ。ただし、だからと言って実家に帰って戻ってくるなというのは、いささか厳しすぎると思ってる。
直紀が折れるといいんだけどな。
あいつの開いた心が、感情的に彩花ちゃんとの縁を切るような行為をしたら、また閉じかねない。
思わず天をみる。助け舟が出せないものだろうか・・・)
「彩花は、周りに流されたりしないで、自分の意志で断れる子なはずだ」
「周りを優先するのではなく、自分の意見を大事にするようにって言ってるだろ?」
「はい」
「直紀~。そんなに厳しく言わなくても」
「厳しくしなかったら、危ない目に合ってたかもしれないんだぞ」
「そうだけど、彩花ちゃん反省してるじゃないか」
「彩花は部屋に行ってろ。この猫舌の吉沢と話しを先にする」
「はい」
「吉沢さん、今日はありがとうございました」
なんとか直紀さんとの関係をとりなしてくれようとしてくれた吉沢さん。
直紀さんの事が心配なんだろうな。
前に直紀さんが親友に裏切られてそれ以来あまり心開かなくなったって話してくれたの覚えてる。
直紀さんの事ずっと支えて来た人情味ある人だから。
でも、直紀さん、きっと許してくれないな。
悲しい。それはとても悲しすぎる。
部屋に行ったからといって、荷造り?そんな気になるわけがない。
頭真っ白だけど、なんとか居させてもらうようにお願いしなきゃ。
でもどうやって言おう。
良い考えが全然思いつかない。
実家に帰されたら、私の夢は終わりだな。
直紀さんに会いたいという夢は叶ったけれど、実家に帰ったら、
外の世界に出ることには、きっと興味持てなくなるだろうな。
「直紀、もう一回チャンス上げてやれよ。今、彩花ちゃんは芽が出てきてるところじゃないか」
「お前の言いたいことはわかってる」
「でも、あの、あほスカウトについて行こうとしたんだぞ。無理だろ」
「世間知らずにもほどがある」
「今回、ちゃんと話をして、わからせればいいじゃないか。誰だって、その場の雰囲気で間違え起こすことだってあるだろ」
「間違えを起こしたら、まずいレベルの話だろ」
「俺は断じて許さない」
「直紀、お前、心配しすぎで、怒り心頭になってるんだろ」
「なっ」
「なんだ?その発想は?俺は冷静だ」
「『断じて』なんて言葉使われたら、話ができないだろ」
「直紀、心臓が止まりそうだったんだろ?」
「うるせ。たまたま通りがかったからよかったものの、危ない目にあうような事があったら取返しつかないだろ」
「直紀、彩花ちゃん来て、昔みたいに感情で動くようになっちゃったからな」
「気持ちはわかる。だが一晩、もう一度チャンスを与えられないかどうか考えてみろ」
「必要ない」
「運転したのと、お前の分のコーヒー代は俺への貸しだからな。その分俺の言うこと聞いて一晩考えろ」
「お前が勝手にやったことがなんで借りになるんだ?」
「俺帰るわ」
「コーヒー、飲んでないだろ」
「アイスコーヒーにして、直紀があとで飲め。落ち着くぞ」
「うるせっ」
最後は、悪態付きながらも、直紀の声がいつもと同じようになっていた。
感情的になっていたのが、少しは落ち着いたかな。
きっとカッとなってたのは治まったはずだ。
あとは、振り上げたこぶしをちゃんと下して、彩花ちゃんにチャンスをあげられるといいんだけどな。
俺ができるのはここまでだから、後は、明日の彩花ちゃん次第だな。
「彩花、明日もう一度話しよう。今日は荷造りしなくていいから、ちゃんと反省しろ」
「飯にするぞ」
部屋の外で声をかける。
ガチャっと部屋から出てきた彩花の目が真っ赤だった。
ずっと泣いてたのか?
「ご飯はもう少し後で食べます」
そういって引っ込んでしまった。
まあ、どんなに泣こうと、吉沢が仲介しようと、田舎に帰れといった言葉を撤回するるつもりはない。
直紀さんと一緒にご飯なんて、とても食べる気持ちになれない。あとで一人で食べよう。それにしても、どうやって謝ろう。
部屋で一人でいると、悲しくて、悲しくて、涙が止まらない。ここに居たいよ。
***
いつものように、朝のストレッチをした。
いつものように、一緒に朝ごはんを食べた。
そして、今目の前に、直紀さんがいる。
「彩花はなんで、ここに居たいんだ?」
いつもの声。
いつものようにふつーに切り出した直紀さん。
「もっともっと、直紀さんから学びたいからです」
「他の人じゃなくて、直紀さんから学びたいからです」
他にもいるだろ。と言われる前に急いで付け足す。
「彩花はここに来てから舞台にも立ったわけだ。今自分は何合目位の力を身に着けたと思ってるんだ?」
「え?何合目か?ですか?」
何合目ってことは富士山イメージ?「えっと、えっと、2合目位?」
全然わからないや・・・。
「自己評価が低いな」
「え?じゃあ、何合目位でしょうか?」
「彩花が2号目というのなら、2合目なんだろうな」
思わず握りこぶしに力が入った。
直紀さんから2合目って言われるのは結構ショック。
「人からの評価の方が高ければ、満足できるのか?」
「誰だって自分が一番納得が行ってない。でもしょせんそのレベルだと思って表現したらオーディションも通りにくい結果になるんじゃないのか?」
悔しいか?
まあ。それくらい負けん気がないと、成長はできないが、自分の弱いところもきちんと見る必要があるんだけどな。
随分と彩花のこぶしに力がはいっちゃったな。
「もっと自分を信じろ」
え?
自分を信じろ?なんだかものすごく心に響いた。
そういえば、私、自分に自信が持てないと思ってふらふらしてた。
2合目って自分で言ったのに、それを直紀さんからも2合目だといわれて正直悔しい。
もうちょっと頑張ってるって、思った。
2合目じゃないんだ。自分の中で思っているのが。
それが分かった。ああ、なんてひどい自己矛盾。
「なんで、無謀にも俺を訪ねて、東京に出てきたのか。何をしに来たか」
「今一度、よーく思い出せ」
そういわれて、ポロポロと泣いてしまった。『もっと自分を信じろ』
その言葉が琴線に触れた。
「泣いてないで、荷物まとめてこい」
「やだ」
「なんだと?」
「いやです」
「私、直紀さんの踊りを生で見るのが夢でした。夢だと思っていた人からレッスン受けられるようになって、夢だと思ってたのは、夢の種でした」
「種が成長してきていて、少し舞台にも出られるようになって、まだ夢の途中で、だから、帰れない」
「ダメだ」
「何でもします」
「ダメ」
「なんで?」
「心臓が止まる程心配かけておいて・・・。俺は寿命が縮まる思いだったんだぞ」
淡々と話すんだもん。
頑固なんだもん。
どうしていいのかわからない。
「もう一回、チャンスください。今回の失敗したことから学んだことあるから。だからもう少しだけここに居させてください」
「直紀さんの踊りを間近で見させてください」
あの人についていきそうになっていた。
今考えたら、そんな事するべきじゃないってわかるのに。
あの時は、彼の話し方の勢いにのまれちゃっていた。
自分の意志をしっかり持たないとダメだなー。私。
「まだ、ここに居たいです」
ちゃんと、直紀さんには相談事するから。
ちゃんと、約束守るから
「上手くなりたい」
「表現したいです」
「だから、直紀さんの元でまだ学び続けたいです」
誰よりも尊敬する人。
初めて私が、私であっていいと肯定してくれた人。
初めて私が私であると言うことを体感として、理解できるように教えてくれた人。
私は、大切な自分をおろそかにしていた。
やりたいのに、役をもらえなかったりで、ふてくされて、
自分で自分を大切にできていなかった。
私に直紀さんが何度となく自分を大切にするようにと言い続けてきてくれた事だというのに。
本当にごめんなさいだ。
ここに居たい。
なんて言っていいのか、分からなくて黙り込んでいたら
長い沈黙の後、直紀さんが言った。
彩花の率直な気持ちが伝わってきた。
吉沢にもカッとなった行動するなと言われていたし、そうだな。
確かに俺はあまりに向こう見ずなバカな事しでかした彩花に怒って、何も許せなくなっていた。
「ここに残りたい気持ちは変わらないんだな?」
「はい」
「わかった」
!!
いいの?いていいの?よかった。直紀さん、あんなにダメって言われていたからどう話していいのか全然分からなくって
考えるより、ひたすら、何故居たいのかを伝えようと思って、気持ちを込めたんだんけど、伝わったのかな。
「ありがとうございます!」
直紀さん、ありがとう。
よかった。
『わかった』そう言ってもらえたことが本当に嬉しい。
帰されちゃうってさっきまで緊張でいっぱいだったから、顔がこわばってて、笑顔が作れない。
なんで、許してもらえたのか分からないけど、そんなことどうでもいい。
居てもいいって!そういってくれた!
そして、
吉沢さん、ありがとう。
本当に、本当に、そのお力添えに感謝です。
ここにまだいても良いと言われて、心底ほっとした。
「いいつけ守れなかった子へのお仕置きはするからな」
「はい」
やっぱり、そうだよね。
なんだってする
ここにいられるのなら、なんだってする。
...とは確かに思ったけど、いざ、お仕置きかと思うとやっぱりちょっぴり怖い。
真面目に「はい」なんて即答したものの、ちょぴりどころか、本当は相当怖い。
胃がキュとなる。
肩に力がはいる。緊張する。
直紀さんが今回は相当怒っていたから、お仕置きはきっと痛い。普段から、痛いけど。
だからこそ、怖いんだよ。
始まる前の怖さ。
「いいんだな?悪い子には厳しくするけど、我慢するんだな?」
怖いよぅ。いやだよぅ。
私がびびってるのわかってて、恐怖を煽ってくる。
嫌なのに、良いですと言う返事しか、この聞かれ方だったら出来ないよ。
ああ、どれくらいお尻叩かれるんだろう?
どれくらい、厳しくされちゃうんだろう?
「彩花が理解できるまで毎日お尻を叩くから」
「毎日!!」
「彩花反省してる。本当に反省してます」
毎日って?毎日っていつまで?
下手に質問して、反省の色がないとか言われかね無いから迂闊に聞けないけど、心の中では不安がいっぱい。
せめて言えるのは、反省しているってこと。
「反省してるかは膝の上で確認する」
「お仕置きは、吉沢がなんと言おうと厳しくする」
わーん。
毎日?
毎日ってことは、明日も、明後日も?
やだ。やだやだ。
直紀さん、それはやだー。
彩花の顔が引きつったところで、手加減するつもりはない。
自分が何をすべきか、自分で考えなかったからこう言うことになってるのだから。
ちゃんと、考えて行動するようにいい含めるだけじゃなく、痛い思いして覚えさせる。
一回のお仕置きで、痛みが引いたら、彩花のことだから事の重大さをすぐに忘れそうだ。
ぼんやりとチンピラについて行ったりしないように、数日は回数こそ少なくても、
後悔がちゃんと彩花の心に刻まれて、今後は絶対にしないと思えるように、繰り返しお尻を叩く。
あまりに考えなしの行動を見て、昨日は怒りしかなかった。
心配しすぎて怒りがこみ上げるなんて、初めてで、カッとなっていた。
吉沢になだめられて、
すこし落ち着いて考えもしたし、一晩経った今は至って冷静だ。いつもの自分を取り戻している。だから感情的に叩くわけでは無い。
彩花は俺が怒ってると思っているかもしれないが、過ぎたことにいつまでも怒り続けることは俺には無い。
悪いことしたことについて叱るのと、怒りに任せて怒るのとは俺の中では違う。
悪いことした分はお仕置きする。
シンプルな決まりごと。
いつものように彩花のお尻叩いて反省させるだけだ。
俺の心臓が止まるような真似は2度としないと彩花が思えるようになるまでは、繰り返し膝の上で厳しく躾ける。
「直紀さんに心配かけたこと、ごめんなさい」
「それなら、よーく反省しような」
彩花の中では怒ってると叱るは一緒なのかもな。
直紀さんには、
全然私が反省してるのが伝わってない感じ。軽く流されたー。
「大人しく膝の上で我慢できたらすぐ終わりだ」
え!じゃあ、頑張る!
「はいっ!」
急に元気だな。
相変わらず、喜怒哀楽はっきりダダ漏れのワンコぶりだが、俺をこれだけ心配させておいて、頑張れるレベルだと思ってるのが甘い。
彩花の喜怒哀楽ぶりが若干面白くなってきてるものの、甘くするつもりは一切無い。
「きなさい」
「はい」
小さな声しか出なかった。「来なさい」と言われた、その声は有無を言わせない、厳しさがあった。
お仕置きされるのは仕方ないとわかっていても、すごく嫌な瞬間。
口調は穏やかなのに、空気がピリッとした。
急に喉がカラカラになる。
あっけなくスウェットが下ろされ、パンツが下ろされる。
パチン パチン
ちょっとだけ痛い。
これから、きっともっと痛くなる...
「誰にでも勝手について行ったりするんじゃないぞ」
「はい」
「なんでも必ず報告すること」
「はい」
「どんなことでも報告しろ」
「はい」
「叱られそうだからと隠し事したりするんじゃないぞ」
「そんな事しません!!」
「隠したりしたら本気で怒るからな」
「だから、しませんってばー」
「わかった」
そう言って、いきなり強くなった。
「約束した。や。やだ。それ、さっきより痛いー」
「ちゃんと報告するからー。約束まもるー」
まだ、序の口なんだが、やけにリアクションがオーバーなのは、これ以上強く叩かれないためか?
黙って、右に左に、お尻の下の方を叩く。
少し赤くなり始めたお尻と、彩花がもぞもぞし始めたところを見ると、ちょっとは痛いみたいだな。
痛い
痛い
我慢はできるけど、長く続くなら、結構な痛さになりそう。
「直紀さん、ごめんなさい」
「勝手なこともうしません」
もう少し力を入れて、さらに同じ位置に手を振り下ろす
「やーー。痛い。さっきより痛い。我慢できない。痛い。痛い」
「そこ、痛いから」
「やだやだー」
叩かれていくうちに、痛さがどんどん増してくる。
「直紀さんごめんなさいー」
「ちょっと冷やそう」
あ。意外と今日優しいかも?物凄く痛いけど、もしかして思っていたより短め?
お尻、割と早めに冷やしてくれた。
いつもお尻冷やしたら、仕上げだから、もう少し叩かれて終わりとか?
それなら。思っていたより厳しくないのかも。
もう、事前の田舎に帰れがあったらか、どんなに厳しくされるのかと、戦々恐々だったけど。
「よし、そろそろ良いだろう。膝にもう一度」
パチン!
きーー。痛い!ヤバイ。
なにこの痛さ。
噓であってほしいレベルの痛さ。これ続いたらまずい。
痛すぎる。
「や。や。直紀さん」
「無理。本当に無理」
「やた。やだやだ。痛いのやだ」
なにを言っても叩かれる強さが変わらない。
「厳しいのは覚悟の上だろ〜」
のんびりした口調で言うことじゃないし!
オニーー。
こんなに痛くできるのなんて、酷いよー。
今のは本気で痛い!!
「ごめんなさいって、何度も言ってるのに」
「手をもどせ」
やだ。痛さ我慢できなくて、手でお尻を隠した。
休憩必要だもん。
彩花のお尻、かわいそうだもん。
「2度言わせる気じゃないな?」
ひぃ。
しぶしぶ手を戻す。
「反省が足りない」
「反省してる。でも、でも、やだやだ。本当にそこは嫌ー。さっきから痛いところばかり叩くから、彩花我慢できない」
「反省の割には、反抗的な言葉ばかりだな」
「わかった。本気でお尻叩く」
本気?
本気って、どう言う意味?
「やーーーー!」
「痛いの。痛い!」
「ごめんなさい。ごめんなさい」
「やだやだ。痛いよ」
「ひぃ。痛すぎだもん」
わーん、本気は無理。痛すぎて、泣きそう。
腰に回された腕で、しっかり抑えられてるから、逃げ出せない。
終わってよー
痛いよー
やだ。やだ。やだ。やだ。
無理のレベル超えてる。
「もうしません。ごめんなさい」
「だいぶ赤くなった。痛いよな」
手が止まったと思ったらその言葉。ひどい。
直紀さんが叩いたくせに、ひと事みたい。
「1ダース我慢。ちゃんと我慢できたら、終わりにする」
オニ...
たった今、痛さ共感してくれたんじゃないの?
「返事は?」
「それとも、数増やそうか?」
ペチペチとお尻叩かれて、無言の拒否が通るわけでないのわかってるもん。
ちょっと拗ねただけなのに。
意地悪
「増やさなくていいです」
「強く叩くから我慢な」
「強くなくていいです!」
そう言って再度腰に回した腕で私をしっかり押さえると、今日一番の激痛。
「いったーーい」
強いのやだって言ったのに。
「直紀さんごめんなさいだろ」
もう一度パチンと同じところ!
オニ!!
「ひーーーん」
「言えないなら最初からだな」
「まって、まって。きゃー痛い。まってって言ったのにぃ」
あっという間に3発。難癖つけられて、叩かれたー
ひどい。ひどいよ。
「なんて言うんだ?」
お尻に手を当てられ、容赦ない。
「ごめんなさい」
「直紀さんごめんなさいだ。もう一度」
パチン
「やだやだやた。やだっていったのにー」
痛すぎる
「なんていうんだ?」
「俺に次にこの言葉言わせたら追加するからな」
ぞっ。
すでに5発のノーカウントの刑にあってるのに、追い打ちかけてくる...これを12発にさらに??無理。無理。絶対に無理。
「直紀さんごめんなさい」
「声が小さいな。やりなおし」
「言ったのに~~~。やり直しやだ」
パチン!
「直紀さんごめんなさい!!」
「やればできること、やらないなら追加だからな。ちゃんと覚えろ」
「はい」
かなりの、ロスと痛さで頭真っ白だったけど、返事は忘れなかった。
「できるのに、やらないそぶり見せたら、できるまで繰り返すからな」
ぞっ
パチン!
「返事は?」
「はい!」
「今のは返事しなかった分だからカウントには含めない」
「対象外の追加いらないです」
無言でピシャリ
「ごめんなさい。ごめんなさい」
やだ。やだやだ。
厳しすぎる。
痛すぎる。
その後も、ちょいちょい追加されたから、一ダースからどれくらい追加されたのか最早わからないけど、とにかく痛くてお尻がジンジンしてる。
「明日もお仕置きするから」
宣言されて、ようやく膝から下ろされてお尻を冷やしてもらう。
朝から?
もう、なにもかもがいつもと違うけど、何もかもがイヤ。
冷やしてもらってるけど、
痛くてジンジンしてる。
時間はそんなに経ってなかったけど、はー。兎に角痛かったし怖かったし、ごめんなさいの気持ちでいっぱいで苦しかった。
顔見られたく無いよ。
これからお説教なんて、憂鬱。
お尻を痛いから、うつ伏せでいたい。
冷やしてるのに、お尻が熱くなってるのがわかる。きっと、
腫れちゃってるよ。
赤くなっちゃってるよ。
明日もこれくらいお尻叩かれるのかな。もう数発ですら無理なレベルだと思うのに。
いつまでも、このままお尻を冷やしていられる訳はなく、
座るように言わられる。
「明日、朝食前にお仕置きする」
「数は半ダース」
あ!少ない!
今日みたいにたくさんかと思った。それが毎日続くのかと思ってすごく不安だった。
「ただし、ちゃんとできなかったら今日みたいに終わらないからな」
私が喜びを表に出さないように気をつけたにもかかわらず、間髪入れずに忠告。流石です。
「はい」
「反省できたら終わり。それ以降はしない」
やった!
毎日といわれたけど、明日で終わりの可能性がでてきて、物凄く嬉しい。
お尻はまだまだ痛いけど、
明日6回我慢したら解放!
状況はわるくない。
うん。これなら、いけそう。
直紀さんが、あまりに脅かすから、びびりまくったー。
「彩花はもっと自分を信じろ」
響いた
その言葉が
お説教って言っていたのに、
それしか言われなかった。
自分を信じろ。
そして自分を大切にしなさいと。
自分を大切にしない事した、時に叱られてるんだとしたら?
ずっとその事を伝えようとしてくれてたってこと?
きっと
きっと私が無理やり押しかけてきた時からずっと。
手を変え、品を変えて私が体験通して、自分でもそう思えるようになるのを側でずっと根気よくサポートしてくれていたのかもしれない。
いや、「かも」じゃなくて絶対にそうだ。
「直紀さん、できの悪い生徒ですみません」
「できが良かったら、とうに卒業してる頃だな」
声が優しい。
と思ったら
「自分がここにいると決断した責任を彩花がわかるまで終わらないからな」
「今日のお仕置き中の態度は及第点はあげられない」
「はい」
「自分でも分かってるなら、明日で終われるようにしろ」
「終わりたいよう!」
「終わるかどうか、彩花次第だ」
「はい」
その流れで、『頑張るっ』て思ったのに、お尻が痛くて、ぐずぐず言って直紀さんを怒らせてしまった。
半ダースでは終わらず、そして『明日もストレッチが終わったらお仕置き』宣告。
明日もたたかれたらどうしようって、お仕置き中にずっと考えていたのがダメだなと反省。
すでに3日目。
今日で絶対に終わりたい。
数はそれほど叩かれてないものの、一打一打が、めちゃめちゃ痛い。
この2日で、間を開けることによって、一回叩かれただけでも相当痛い事を身をもって体験した。
それは直紀さんもわかってるはず。
お仕置き連続3日目の私にとって、今1回我慢するのは相当頑張るレベル。
それなのに、膝にのった私の事を動かないようにあえて力入れて抱え込んだりしないのが直紀さんの厳しい所。
腰に回した手は軽〜く乗せられてて、私が暴れたら、自業自得で明日もまた...と言わんばかり。
鬼からのメッセージがひしひしと感じ取れるだけに辛い。
態度で示せって言われてる。
手を抜いたりしない人だから、痛い事は覚悟して乗ったはずだったのに。
最初の一打、お尻の下の方をペチン!とされた瞬間、あまりの痛さに膝からずるずるっと滑り落ちた。
「ひー。痛い」
「なめてるな」
「なめてないです。なめてなんか無いんだけど、予想外の痛さに体が・・・」
「言い訳してないで、膝に戻りなさい」
「はい」
「あ。まって。まって」
「また転げ落ちないように、直紀さんお願いだから、腕に力入れて逃げ出さないように押さえててください」
「ん?そんな追加の対応を俺にさせるなら、次の一打は、もっと痛くするぞ?」
げっどうしよう・・・
一瞬迷ったけど、自分で頑張るのは多分できない。
だったら、この際ドSの直紀さんだろうとなんだろうと、厳しくされるとわかっていたとしても頼るしかない
昨日までの私は、明日もお仕置きされたらどうしようって、未来の事を不安に思ってばかりいた。
その瞬間にもっとちゃんと真剣に取り組まなきゃ。
だから今日は、今できる事にちゃんと集中しようと思う。
「すでに自分じゃ・・我慢できないレベルだった・・・から、支えが・・必要・・・だ・から・・」
「出来ない・・・ことは出来ないって・・正直に言わないと・・・終われない・・と思うし・・」
「今日で終わりにしたいから。6回、頑張る」
今までの彩花には無かったな。こんなこと。
わかってるけど、嫌々ばかりだったのに。
怖いけど助けをちゃんと求められるのは大きな変化だ。
それは今回、彩花が自分の意志でできるようになったらいいと思っていたことだった。
よく言えたな・・・。
「それなら、かなり痛いけど、我慢しろ」
「彩花の今の言葉聞いたら、俺も今日で今回のお仕置きについては、俺も終わりにしたい」
「直紀さん心配かけてごめんなさい。ここに居たいって決めたから。自分で出来ないことは、弱さ認めて、頑張るから」
「ん」
「わかった」
「始める」
ぐっと腰に回した手でしっかりホールド。
!!!!
ひぃ「痛い!」
ガマンガマンガマン
わーん。めっちゃ痛い
「いたーい」
なんとか暴れないようにと頑張るけど、本気で痛い。
痛すぎる。
あと四つ叩かれるなんて ...
と思っていたら不意を突かれた。
タイミング予期してなくて、抑えてもらっていても、びくっと体が条件反射で反っちゃった。
オニだオニ。
パチン、パチンと叩かれるたびに痛すぎる一打一打に心底気持ちがくじけそうになる。
「最後」
あ。まって心構えが〜と思ったのに、当然ひどく痛いのが飛んできて、また膝から崩れ落ちた。
「終わりにしよう。お尻冷やすぞ」
あまりに痛くて、体が動かない…レベル。
そして、わざと腕の力を最後、弱めましたよね?
「最後までちゃんと出来なかったのに?今日は終わりでいいの?」
「それって、続きは明日ってこと?」
あまりに痛いのと、頑張ろうと思ったのに、結局明日もお仕置きだと思ったら涙がでてきた。
頑張ろうと思ったのに・・・
「痛かった」
「押さえてるって約束なのにー」ひっく。ひっく。
「ティッシュ取ってください」
「最悪」
ひっく。ひっく。
「我慢しようと頑張ってたのに」
「直紀さんがて緩めるから落ちちゃったー」
「俺も悪かったから、今回のお仕置きはこれで終わり」
「へっ?」
「なんで、彩花ちゃんとできなかったのに」
「怖いけど、自分から言葉で頼ったのは初めてだもんな」
「あれには、やられた」
「厳しかったよな。よく我慢した」
「終わりなの?本当に?明日なし?」
「ご希望とあらば、やらなくもないが?」
「いいです!!!」
「終わりでいいです。ありがとうございます。彩花めちゃ反省しました」
「棒読みに近いな」
あ。直紀さんが笑った。
ほっとした。
終わりだー
置いてもらえるー
これからも振り付け見ていられるし、教えてもらえる。
どんなに厳しくても、怖さよりもなによりも、尊敬の方が上回ってしまう。
「ここに居させてくれて、ありがとうございます」
「でも、なんで終わりでいいの?いつもキチンとできるまで許してくれないのに」
天然だな。そんなにお仕置きして欲しいのか?まったく。
しかも、俺は厳しい人間だと思ってて、なぜこんなにお仕置きされることしでかすんだ?
「押さえてほしいと言ったあとも、自分でも、頑張って姿勢取ろうとしてたからな」
「力が入ってるのは分かったから、自分でもちゃんとしようとしているのなら、どれくらい頑張ってたのか、最後は見てみたくなって手を緩めた」
「怖くてもちゃんと相談する。頼るって事を、彩花がやって見せた事によって、俺の反応も変わったということだ」
「正解ではないのかもしれないけど、彩花が行動を起こしたことによって、俺にも変化があったってことかな」
「そこまでの頑張り見せられたら、許したくなる」
「それに今日は、今日で終わらせようという、この瞬間に意識が向いていたのを感じられたしな」
なんか。わかるよ そうか。彩花の気持ち次第だよね。そうだよね。
「そうだな。明日、久しぶりに個人レッスンを朝してやる」
「え。嬉しすぎる!!」
「けど、お尻が痛くない時がよかった。体調が万全じゃない・・・」
「何がどうなるか分からない中で、自分で一番いい状態にもっていくのがプロだろ」
「はい。すみませんでした」
耳がいたいです。
でも、わーい。特別待遇♡
「真剣身が足りなかったら、すぐに荷物まとめろコースだからな」
「はーい♡」
何言われても怖くない。だって、レッスンしてくれるって!!!すごい事!
頑張る!
お尻タオル長時間乗せて置いたら、より効果が高いのかな。絶対にサクサク明日は踊りたい。
「録画してもいいですか?」
「勝手にしろ」
やった。怖い怖い直紀さんんからの特別なプレゼント。
何よりもうれしい。
怖いよりなによりも、私にとっての直紀さんといえば真っ先に来るのが「尊敬」
そうなんだよな。私はこの人のパフォーマンスに心底ひかれてる。
どんなに怖くても、どんなに横暴な約束だって、一秒でも長くその動きを間近で見ることができるのなら、
それは何にも代えがたい。
「彩花に必要なのは、自分の弱さを認めて、素直になること」
「はーい」
「返事は短く!」
何でも言うこと聞く!って思ってるのに、すぐ注意されちゃうのはなんでだろう?
敬愛する人のそばにまた居られる。
年の瀬、来年への希望が!
来年は「2合目」じゃない、
もっと頂上に近づい位置に自分ではいると思ってると言えるような、自分に自信が持てるようになる一年にしたい。
そして、お尻叩かれることが激減しますように!